【2024年4月完全義務化】相続した土地や家の名義変更、そのまま放置していませんか?知っておくべきリスクと手続きのすべて

FPの豆知識

「実家の土地、そういえば誰の名義になっているんだろう?」
「親から家を相続したけれど、なんだか難しそうだからそのままにしている……」

そんな方は要注意です! 実は2024年4月から、相続した土地や建物の名義を変える手続き(相続登記)が法律で義務化されました。

「まだ先でいいか」「うちには関係ないかも」と放っておくと、いざという時に自分の家が守れなくなったり、罰金を払うことになったりするおそれがあります。

今回は、はじめての方や専門用語が苦手な方にも分かりやすく、相続登記の義務化や放置するリスクについて、対話形式を交えて徹底解説します!

まゆみとAさんの会話でわかる!そもそも「相続」ってなに?

まゆみ
まゆみ

「相続」って言葉、聞いたことありますか?

「相続」って、家族が亡くなったときとかに耳にする言葉ですよね?

まゆみ
まゆみ

そうです!その「相続」です😄
では、「相続登記」って聞いたことありますか?

「相続登記」? あんまり耳にしたことがないかも……🤔

まゆみ
まゆみ

そうなんです。「相続」という言葉は、ドラマや映画、漫画でもよく出てくるので耳にしたことがあるかもしれませんが、「相続登記」になると途端に難しく感じてしまいますよね。

改めて、相続って何かというと、法律上は次のような仕組みになっています。

相続とは

個人が死亡したときに、その人が持っていた財産上の権利や義務(土地や建物、預貯金など)を、配偶者や子など一定の身分関係にある人に引き継がせる制度のことです。

「相続」と聞くと、あまり考えたくない、できれば向き合いたくないテーマですよね。よくわかります。 私(まゆみ)自身も、20歳のときに父親が亡くなり、まだまだ知識のなかった兄と一緒によくわからないまま家庭裁判所で「相続放棄」の手続きをした……という苦い思い出があります。

両親が離婚して母の戸籍に入った私と、父の戸籍に残った兄とでは事情がありましたが、「相続」になると同じ子どもなので遺産分割の権利は同じなのです。

当時もう少し知識があれば、違った選択肢があったかもしれません。いつ自分が当事者になるかわからないからこそ、困らないように今のうちに頭の片隅に入れておいてもらえると嬉しいです!

不動産登記ってなに?相続とどう関係するの?

不動産登記と相続の深い関係

「相続」は何となくわかったけれど、「不動産登記」って相続と何か関係あるの?

そうですよね😖 「相続」はなんとなく知っていても、「不動産登記」はあまり馴染みがないかもしれません。

ひとつ質問ですが、あなたが今住んでいるご自宅は、完全にあなたの持ちものですか?

自分が住んでいる家だけど、両親と一緒に住んでいるから、両親の家なんじゃないかなぁ?

まゆみ
まゆみ

改めて「誰の持ちものなの?」って聞かれると、「たぶん……」と答えが曖昧になってしまうこともありますよね。 その疑問を誰にでもわかるように、公に(国のお墨付きとして)証明してくれる役割を果たしているのが「不動産登記」なのです。

だけど、なぜこの「不動産登記」をしっかりしておいた方がいいのでしょうか? 少し極端な例ですが、こんなトラブルを想像してみてください。

詳しくはこちらから ⇒ 法務省 不動産登記のABC (クリックしてね)

もし不動産登記をしていないと……こんなトラブルに注意!

だけど、なぜ「不動産登記」をした方がいいのか…って言うと、極端な例ではありますが…。

Bさん
Bさん

「あんたが住んでいるその土地、うちの土地なんだよ!土地代を全然払ってもらってないんだけど、いったどうなってんだ!!」

Aさん
Aさん

「えっ……? 私が生まれる前から両親がずっと住んでいたから、両親の土地だと思っていたのに……!」

自分が生まれてからずっと育った住宅なのに、いきなり知らない人からそんなふうに言われたら、パニックになってしまいますよね。

実際に住宅を建てたご両親とすぐに連絡が取れて事情を説明できればトラブルを防げるかもしれませんが、それが「遺産分割」で相続した土地や家屋だったりすると、話は別です。証明するものがないと非常に困ってしまいます。

そんなときに自分の権利を守るために役立つのが、不動産登記の証明書である「登記事項証明書(登記簿謄本)」です。

この証明書の「権利部(甲区・所有権に関する事項)」という欄に自分の名前がきちんと記入されることで、はじめて「この建物の所有者は私です!」と世間に堂々と証明できるようになります。

建物の登記事項証明書

見本の登記事項証明書は実際に取得したものを個人情報にかかる部分をぼやかしています。ご了承ください🙇‍♀️

なぜ「相続登記」の申請が法律で義務化されたの?

これまで手続きしなくても怒られなかったのに、どうして急に義務化されたの?」と思いますよね。

その最大の理由は、日本全国で深刻な問題になっている「空き家」や「所有者不明の土地」が増えすぎているからです。

以前、行政機関において「空き家調査」をしたことがあります。 空き家の状態を見ると、きちんと管理されている家もあれば、草木がボーボーに伸びていて、外から見ると家の形すらすでに分からないというものもありました😲

近隣の方に聞き取りをしたり、所有者を調べようと「登記事項証明書」を取得しても、登記の変更がなされていないため、所有者が亡くなられていた「明治生まれの方」のままでストップしている……というケースが多々ありました。

家や土地が適正に管理されていれば大きな問題はありませんが、昨今では管理されていない空き家が火事になるというニュースも耳にします。近所に住む人にとって、これほど不安なことはありませんよね。 家だけでなく土地も同じことで、草木が荒れ放題になれば、害虫の発生や近隣トラブルの元になります。

こうした社会問題を解決するために、国がルールを大きく変えました。

所有権に関する事項

この登記事項証明書は建物に関する証明書で、内容を見ると「権利部(甲区)(所有権に関する事項)」と書いているところがあります。
その部分に申請をして名前が記入された人が、建物の所有者となり公に証明できるのです。

参考の画像は「建物」の証明書ではありますが、「土地」の証明書とは別の物になります。
この証明書の取得やどのように読んでいくのかは、またの機会に投稿させていただきたいと思いますが、もっと早めに詳しく知りたいと思われる方は、法務局のホームページを調べていただければ…と思います。

【超重要】これだけは絶対に覚えておきたい義務化のルールと罰則

2024年4月以降、不動産を取得した相続人には、次の強力なルールが課せられています。

期限は「相続を知った日から3年以内」

不動産を取得したこと(および相続が始まったこと)を知った日から3年以内に、相続登記の申請をすることが法律で義務づけられています。

正当な理由がないと「10万円以下の過料(罰金)」

正当な理由がないのに申請を怠った人は、10万円以下の過料(かりょう:法律違反に対するペナルティ)が科せられます。

⚠️ ここに注意!

「2024年4月より前に起きた相続」であっても、まだ登記をしていない物件は義務化の対象になります。「昔のことだから関係ない」ではなく、過去の相続分についても早めの確認が必要です。

制度の詳しい仕組みや必要書類などについてさらに詳しく知りたい方は、法務省のホームページ(相続登記の申請義務化について)もあわせてチェックしてみてくださいね。

自分が取得した不動産、あるいは相続や遺贈によって手に入れた不動産は、きちんと登記をすること。それが「不安」を「安心」に変える第一歩になります。

まとめ:早めの手続きで、未来のトラブルを防ごう

今回は、2024年4月からスタートした「相続登記の義務化」について、分かりやすくご紹介しました。

  • 相続した土地や家は、放置せずに名義変更(相続登記)をする必要がある
  • 期限は「相続の開始を知った日から3年以内」
  • ほったらかしにすると、ご近所トラブルや10万円以下の過料(罰金)の危険がある
  • 登記をすることは、自分や家族の未来を守る「安心」につながる

「相続」や「登記」という言葉を聞くだけで、なんだか難しく感じて頭が痛くなりますよね。 ですが、いざという時に困らないためにも、今のうちに頭の片隅に入れておき、ご自宅やご実家の名義がどうなっているか確認することから始めてみてくださいね!